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消音ピアノユニットについて

消音ピアノユニットを取り付けるメリット...

コルグ消音ピアノユニット音源ユニット

  • 従来どうり普通のピアノとしても使え、ワンタッチでヘッドフォンを使っての消音ピアノに、簡単に切り替えが出来ます。(1台で生ピアノと電子ピアノの役割を果たす)
  • ヘッドフォンを使って、周囲を気にせずピアノを楽しめます。(例外有)
  • ヘッドフォンから聞こえる音は、本物のピアノからサンプリングで取り込んでピアノの音色を再現します。(要するに電子ピアノです)
  • 初期の消音ピアノユニットはゴムスイッチでしたが、改良が重ねられ光センサーとなり、タッチ感が少し向上しました。
  • ピアノの音色以外にも、パイプオルガンやハープシコード等の色々な音色が楽しめます。
  • 多数ののデモ曲内蔵、ピアノレッスン機能、自分の演奏を録音・再生出来るシーケンサー機能、8つの音色バリエーション、エフェクト機能、レッスンに便利なメトロノーム、2つのヘッドフォン端子、古典調律、キー・トランスポーズ、など様々な機能が搭載されています。

消音ピアノユニットの操作パネル

消音ピアノユニットのデメリット...

メリットばかり謳って、デメリットをあげないのは正直ではないと私は考えます。購入、取付けしてから「こんな筈じゃなかった」という方が出ないために、消音ピアノユニットの問題点にも触れておきます。

  • 「消音」「サイレント」(最近ではハイブリッドピアノなんて言ういかにもなネーミングも)という言葉に惑わされがちですが、「打鍵音」は一般的な電子ピアノのそれより、遥かに大きいです。鍵盤が鍵盤下のパンチングクロスを叩く所謂鍵盤そのものが出す音にくわえて、ハンマーシャンクがシャンクストッパーを叩く音があります。アクションの各部が出す音ももちろんありますね。ピアノという非常に良く響く箱の中で、打鍵音は強調されゴトゴトと大きな音になります。ピアノと同タイプのアクションを搭載していない一般的な電子ピアノでは、ここまで大きな打鍵音はしません。また消音ユニットではありませんが、「アップライトのアクションを搭載した電子ピアノ」というのもありますが、これは消音ユニットと同じように、大きな打鍵音がします。実際の現場ではどうかというと、私のお客様の中にも集合住宅にお住まいの方で、消音ユニットを取付けてみたが、打鍵音が予想以上にうるさく階下にお住まいの方から苦情が来てしまい結局使えなかったケースがあります。戸建てのお客様でも、ゴトゴトという打鍵音を家族が嫌がり、結局夜間や朝方など、消音を使いたいときに使えないという方もいらっしゃいました。
  • モデルによっては、とくに連打やトリルした際に、「突然大きな音が鳴る」ことがあります。超初歩の段階であれば問題なさそうですが、中級者以上の方の場合、このバグは結構致命的かもしれません。このバグはアップライトの「消音」にみられる現象で、似たようなもので「アップライトのアクションを搭載した電子ピアノ」でもこの現象が起こります。
  • 生ピアノに消音装置の様々な部材を取付けたことで、それらが雑音の原因となり、雑音がする場合があります。アコースティック演奏時(非消音時)に、弦の振動に消音の部材が共鳴し、ビリビリとした典型的な共鳴による雑音が出る場合があります。また鍵盤下の光センサーにアクチュエーター(つめ)を採用しているタイプは、鍵盤の底面とアクチュエーターが物理的に触れており、この接触部分で雑音が出る場合があります。アクチュエーターの支点部分でも雑音が確認出来る場合もあります。勿論これらの雑音に対してある程度の対策をすることは出来ますが、思いのほか消音ユニットは所謂「共鳴雑音」の発生源となりやすいです。
  • 消音ユニットを取付けたことにより、ハンマーシャンクがシャンクストッパー(消音バー)を逃げる必要がある為、レットオフ(ハンマー接近)を通常よりも広くとる必要がありますので、消音ユニットを取付けると厳密に言えば音とタッチが変わってしまいます。物理的には限りなくレットオフを変えずに取り付け、調整することも可能ですが、私はやりません。何故なら一般家庭のピアノは、1年(春夏秋冬)を通じて、驚くほど整調(せいちょう)が変化するからです。シャンクストッパーをギリギリで逃げるような設定にしてしまうと、季節によってはハンマーシャンクがストッパーを逃げられずに、消音使用時の発音がおかしくなってしまいますし、最悪ハンマーシャンクが折れます。その為、大分余裕をもったレットオフの値にしなければなりません。それが証拠にヤマハのサイレントでは、親板内側にシールで注意書きがされていて、そこには「レットオフ5.5から8mm」にしなさいとなっています。(因に消音を付けていないアップライトは3mm前後です)実際のヤマハのサイレント、出荷されてきたものを観ると、それ以上にレットオフを広くしているように見受けられます。そのくらい余裕をみておかないと、シャンクを逃がせずに消音が上手く機能しなくなる懸念があったり、シャンクが折れてしまう危険があるからです。レットオフを通常の状態より、倍以上広くすると、かなり音色とタッチは変わってしまいます。もっともこれは、消音ユニットを取外し、元のアコースティックピアノに戻してレットオフを推奨値にすれば元通りになります。
  • 定期の調律作業の際、消音の部材が邪魔で作業性が悪くなる。特に整調、整音などの作業の際に消音の部材が鬱陶しいです。
  • ヘッドホンから聞こえるピアノの音ですが、モデルにもよりますが、電子ピアノのほうが全般に良い様に感じられます。
  • 某社の消音ユニットに付いてくる「ヘッドホンのイヤーパッド」は早期に劣化しボロボロになる場合があります。ヘッドホンそのものの機能は問題ありませんが汚らしいです。付属のヘッドホンはオマケと考えた方が良さそうです。
  • 某韓国製の消音ユニットの場合で、人によっては「レイテンシー(打鍵してから発音するまでの遅延)」が気になる場合があるようです。90年代のDTMなんかで、USBのオーディオインターフェースやパソコンの性能が悪い時代には、良く取り上げられていた問題です。どうも消音ユニットの全般的な性能は、今時のデジタル楽器と比べ周回遅れと感じます。
  • 某廉価モデルは、強弱が2段階のお粗末な仕様で使い物になりません。尚、標準モデルは問題ありません。
  • 消音ユニットは家電(電化製品)ですので、電気製品お約束のコンデンサー不良により、何年か先には必ず故障します。(家電ではすっかりお馴染みの買い換え需要を見込んだ仕様のこと。あまりにも有名なのは「ソニータイマー」)

以上のように、消音ユニットにはメリットとデメリットがありますので、購入の際にはそれらを良く検討の上、製品の性質を理解した上で取付けるとよいでしょう。

消音ユニットについてのご質問は、
お気軽に渡辺宛 info@piano-tokyo.jp までお問い合せください。

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