タッチレールのアフターメンテナンス

1年ほど前にタッチレールを取付けた
ヤマハ グランドピアノ C3Lの
調律とタッチレールの点検調整にお伺いしました。

プロのピアニストさんがご使用のピアノですが
本番で弾く事の多いスタインウェイと
ご自宅のヤマハのダウンウエイトの差に、戸惑う事も多いとか。
そこで前回タッチレールを取付けて
C3LのDWをスタインウェイと同じウェイトに調整しました。
この年式のヤマハのC3はダウンウェイトが60g前後ある事が多く
素の状態では鍵盤は重く、繊細なタッチを表現し難い場面があるかと思います。
タッチレールを取付けて、1年ほど弾いて頂いたご感想は
「タッチレールいいですね。ホールのスタインウェイを弾いても違和感がないです!」
と大変ご満足頂いているようです。

時間の経過や季節変化などで
鍵盤のウェイトは微妙に変化します。
タッチレールの場合、ツマミを回すだけでウェイト調整が出来ますので
取付け後の再調整も手間が掛かりません。

お手持ちのグランドピアノの鍵盤が重たくて悩んで居られる方は
タッチレールの導入を検討なさっては如何でしょうか。
タッチレールに関しては以下を参照ください↓
http://www.piano-tokyo.jp/touch-rail.html
渡辺ピアノ調律事務所
〒154-0016 東京都世田谷区弦巻1-20-14
E-mail info@piano-tokyo.jp
url http://www.piano-tokyo.jp/
weblog https://www.piano-tokyo.jp/blog/
2016年1月27日
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カテゴリー:ピアノ調律, タッチレール
WAGNERピアノのタッチ調整

子供さんが主にご使用の
WAGNER(ワグナー、東洋ピアノ)の調律や調整。
ご依頼内容としては
「レッスン先のピアノがグランドピアノであることもあり
自宅のWAGNERの鍵盤が軽く感じるのと、音色がキンキンするのが気になります」
というもの。
調整が十分でない東洋ピアノに
比較的多く見受けられる症状です。
午前中に先ず調律を済ませ、
その後タッチの調整を。
作業前の鍵盤のウェイトは
ダウンウェイトが
- 低音セクション 60gから52g
- 中音セクション 45gから48g
- 高音セクション 50gから52g
低音が少し重過ぎるのと
中音が極端に軽過ぎること。
中音から高音にかけて逆に重くなっていて
バランスが悪いようです。
アップウェイトは
- 低音セクション 23gから25g
- 中音セクション 20gから25g
- 高音セクション 22gから24g
中音のアップウェイトが極端に不足していて
高音ももう少し増やしたいところです。


分銅を使って二種類の重さの
タッチ調整を配置していきます。
作業後のダウンウェイトは
- 低音セクション 55gから53g
- 中音セクション 52gから50g
- 高音セクション 50gから49g
アップウェイトが
- 低音セクション 24gから25g
- 中音セクション 25gから26g
- 高音セクション 27g
になりました。
低音セクションの黒鍵が
白鍵に比べて重いので
バランスパンチングクロスの手前をカットし
白鍵とのバランスをとっています。
キンキンしていた音色は
ハンマーの針入れによる反応が素直でしたので
針入れのみで、いい感じの暖かい音色に仕上がりました。
ロストモーションがずいぶん出ていましたのでカラ取りをし、
レットオフは全域で
6mmから7mmと広めになっていましたので
高音を2mmから2.5mm程度まで詰め、中音3mm、低音3.5mmとしました。
ダンパースプーンの掛かりは大分遅めになっていたので
1/2に修正しておきました。

作業後、タッチや音色をチェックして頂いてOKを貰いました。
レッスン先のピアノがグランドピアノという事ですので
あとはグランフィールを取付ければ
さらに違和感なく練習が捗ります。
渡辺ピアノ調律事務所
〒154-0016 東京都世田谷区弦巻1-20-14
E-mail info@piano-tokyo.jp
url http://www.piano-tokyo.jp/
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2016年1月5日
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カテゴリー:ピアノ調律, ピアノ修理, その他