LORIS というピアノ
まだまだ出会ってないメーカーがあるもので
このピアノメーカーもお初にお目にかかります。
「LORIS(ローリス」というピアノ。
型番は LU-2 。
84年の4月製造と読み解きます。
お客様から聞いた購入時期や所有年数と辻褄が合います。
ピアノ本体は30年ほど経過しているですが
コルグの消音ユニット(初期型)が後付けされていて
現役で活躍しております。
消音ユニットが付いている...のは良かったのですが
消音(ヘッドホン使用)時
ペダルを踏んでいないのに
ペダルが効きっぱなしのように
なってしまったとの事。
原因は、ペダルのセンサーがずれてしまった為のようです。
正しい位置に修正して、あっけなく元通りに。
このタイプのセンサー、
前後位置や高さが容易に調整出来る反面
稀にずれる事があるようです。
今回はお客様が引越をした後なので
それも関係しているかもしれません。
もう一点、
「1ヶ所、音が出たり出なかったり出にくかったりするんです」
との事。
原因はハンマーバットフレンジのセンターピンが
サイドに大きくズレてしまった為
ハンマーがグラグラになっていて
打弦時に毎回好き勝手なところを
叩いてしまう状態だった為です。
センターピンを新しいものに交換し
ブッシングクロスを適正トルクにし
バットプレートスクリューを適正トルクで
且つしっかりと締めて元通りになりました。
前回は1年程前に別の方に調律してもらったそうなのですが
いかにもハンマーへの針入れがされていないような
荒れた音を出していたので
少しハンマーに針入れをして音色を整えたところ
ようやくピアノらしい音になってくれました。
なかなかどうして悪くないです、LORIS 。