除湿の効果があったピアノ3台
昨年、公共施設のアップライト(U1)2台にダンプチェイサーを取付け、
取付け後はじめての調律にいきました。
この建物は設備が古く、エアコンではなく「クーラー」です。
その為、冷たい風が出るだけで「除湿」はされないので
梅雨時から夏の間にかけて、湿度70パーセント超えの状態が続きます。
この時期はピッチが20centほど上がってしまい
オクターブはウネウネになり
反対側の季節には20centほどピッチが下がり
困った施設担当者がダンプチェイサーの導入を決意した経緯です。
効果はかなり出ていて
ピッチの上昇は+4centほどにおさまっていて
調律の狂いは取付け前より格段に良いです。
もう一台は戸建てのグランドピアノ C3E で
昨年まではとくに除湿等はしていなくて
前回作業時は25度の61パーセントで
DWが60g前後で鍵盤が重ためでした。
今年はエアコンと除湿器を導入なさっていて
作業時は室温28度、湿度46パーセントで
DWが48gから52gくらいまで下がり
前回よりDWは10g近く軽くなっていました。
適湿で保たれることで
フリクションが下がり、DWが小さくなり
UWが大きくなるので反応の良いタッチになります。
調律が狂いやすい、タッチが重いといった場合、
高過ぎる湿度が原因となっているケースが少なくありません。
環境を改善するだけで、問題が解決してしまう場合も多いです。
渡辺ピアノ調律事務所
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