タッチレールの取付け(カワイNX-40)

カワイ NX-40
「タッチレール」取付けのご依頼が増えております。

タッチレール(TouchRail)は、
グランドピアノの重たい鍵盤を標準的な重さまで軽く出来る
グランドピアノ専用のタッチ軽量化ツールです。

今回取付けをご依頼頂いたピアノは
カワイのNX-40です。

お客様によると
このNX-40を購入してから10年以上
重たい鍵盤に我慢しながら弾いてきたけど、もう限界!との事。

ダウンウェイトを計ってみると

  • 低音セクション : 70g(バラツキあり)
  • 中音セクション : 65g(バラツキあり)
  • 高音セクション : 65g(バラツキあり)

重いですね、カワイは...

鍵盤鉛による調整ではなく
タッチレールをお選びになった理由をお伺いすると
「穴をあけたり等、ピアノに手を加えたくないので」という事でした。
確かにタッチレールは一部の例外を除いて
基本的にピアノ側に一切の加工を必要としませんので
お客様のご希望に添えます。

初回訪問時に「調律」「整調」「タッチレール用のデータの採寸」まで行い
タッチレールが出来上がったら、再度お伺いして取付けという段取りになります。

タッチレール
鍵盤押えのあった場所に置き換えでタッチレールを取付けます。
取付けはたったこれだけ。シンプルです。
あとはスプリングキャップを回しながら
1鍵ごとにダウンウェイトを調整していけば完了です。

タッチレール取付け後のダウンウェイトは

  • 低音セクション : 55gから51g
  • 中音セクション : 50g から49g
  • 低音セクション : 48gから47g

と元の状態から15g前後軽くなりました。
最低音部のダウンウェイトを55gに設定したのは
アップウェイトとの兼ね合いからです。
アップウェイトは25gから30g確保出来てます。

試弾
お客様に軽くなった鍵盤をチェックして頂き作業完了です。

グランドピアノの鍵盤が重くてお悩みの方、
タッチレールの導入を検討してみては如何でしょうか。
標準的な重さの鍵盤は、
鍵盤の重さを意識することなくコントロール出来ますので
演奏に集中することが出来るようになります。

 

グランドピアノ専用タッチ軽量化ツール「タッチレール」に関しては
以下のページも参考にどうぞ↓
http://www.piano-tokyo.jp/touch-rail.html

タッチレールの取付け(カワイNX-40)@神奈川県横浜市

 

渡辺ピアノ調律事務所
〒154-0016 東京都世田谷区弦巻1-20-14
E-mail  info@piano-tokyo.jp
url  http://www.piano-tokyo.jp/
weblog  https://www.piano-tokyo.jp/blog/

タッチレールの取付け(ヤマハC5L)

タッチレール
グランドピアノのタッチウェイト軽量化ツール、
「タッチレール(TouchRail)」
ヤマハのC5L、製番580万台に取付けました。

ご依頼者様によると、鍵盤が重く
ピアノを練習していて1時間を過ぎたあたりから
手や腕が張ってしまい辛いので軽くして欲しいとの事です。

現状では

  • 低音セクション : 65g
  • 中音セクション : 60g
  • 高音セクション : 55g

といったダウンウェイトです。(バラツキあり)
現代の標準的な重さは50g程度ですから、少々重いようです。
特に低音から中音にかけて、
もう少し軽いと演奏が楽になると思います。

整調
調律を済ませた後、あらためて「整調(せいちょう)」を一から見直します。
十分な整調がされていないピアノは思いのほか多いもので
じっくりと調整していくと、それだけで数グラム軽くなるピアノが多いです。
一日目の作業は調律と整調。
それとタッチレールのデータの採寸。
タッチレールはお客様のピアノ一台ごとにオーダーで製作されます。
鍵盤の割り付けを綺麗に写し取って、
それを元にお客様のピアノ専用のタッチレールが作られます。

タッチレールが出来上がったら、再度お伺いして取付け、調整作業です。

ホワイトパンチングフェルト
お客様からのご要望で、
良い機会なのでピアノを少しグレードアップしたいとのことで
ヤマハ純正のフロントパンチングクロスを
Wurzenのホワイトパンチングフェルト・コニカルに交換しました。
ホワイトパンチングに交換すると
音の立ち上がりが速くなり。音の力強さが増します。
パンチングは地味な部品ですが、良質なものに交換すると
音やタッチが変化します。

TouchRail
既存の鍵盤押えがあった場所に置き換えで
タッチレールを取付けます。
オリジナルの鍵盤押えとネジを保管しておいて頂ければ
いつでも元の状態に戻すことが出来ます。
タッチレールのインストール作業は
シンプル且つスピーディーに完了します。
スペーサーチューブを最適な長さにし、
適切な位置にタッチレールをセットします。
この時点で全体のタッチが軽くなります。
あとは鍵盤鉛調整の要領で進めていきます。
コンプレッションスプリングのスプリングキャップを回しながら
鍵盤ごと個別に圧を調整しダウンウェイトを調整します。
調整後のダウンウェイトは

  • 低音セクション : 52g、51g、50g
  • 中音セクション : 49g、48g
  • 高音セクション : 48g、47g

となりました。
全体が10g前後、軽くなっています。
また鍵盤ごとに調整出来ますので
重さのバラツキも修正可能です。

概ねスタインウェイと同じウェイトまで軽くすることが出来ました。
アップウェイトは30gから35gほど確保出来ておりまして
これは作業前のアップウェイトとさほど変わっていません。
タッチレールはアップウェイトへの影響が少ない為
ダウンウェイトは軽くなりつつ
鍵盤の追従性はしっかり保たれます。

試弾
お客様に試して頂きます。

「かなり軽くなりますね!」との事で満足頂けました。

今後は鍵盤の重さを気にする事無く、演奏に集中出来そうですね。

グランドピアノ専用タッチ軽量化ツール「タッチレール」に関しては
以下のページも参考にどうぞ↓
http://www.piano-tokyo.jp/touch-rail.html

タッチレールの取付け(ヤマハC5L)@東京都台東区

 

渡辺ピアノ調律事務所
〒154-0016 東京都世田谷区弦巻1-20-14
E-mail  info@piano-tokyo.jp
url  http://www.piano-tokyo.jp/
weblog  https://www.piano-tokyo.jp/blog/

カワイK5の鍵盤の重さを軽くする

カワイK5

 

鍵盤が重いと訴える方の多いカワイピアノ。

 

カワイのアップライトピアノ、K5をお使いのお客様から
子供さんの弾く曲の難易度が上がるにつれ
ご自宅のピアノの鍵盤が重いために
弾きにくいようなので軽くして欲しいとのご依頼です。

 

ダウンウェイトを計ってみると
全鍵に渡り60gです。
アップウエイトは30g前後あります。

 

タッチウェイト調整
午前中に調律を済ませてから
その後タッチウェイトの調整をして
最終的に
低音DW53gから52g
中音DW50g
高音DW50g

 

UWは変わらず30g程度確保となりました。

 

ダウンウェイトが7gから10g軽くなり
アップウェイトがしっかり確保出来ましたので
鍵盤は楽に下ろす事が出来
かつ下りた鍵盤が上がる際の指の追従性も良好で
非常に弾きやすいピアノになりました。

 

試弾
作業後に子供さんに試弾してもらったところ
「めっちゃ軽い!」との事でOKをもらいました。

 

来月には発表会を控えているそうで
弾きやすいピアノになったので練習も捗りそうですね。

 

 

 

カワイK5の鍵盤の重さを軽くする@神奈川県厚木市

 

渡辺ピアノ調律事務所
〒154-0016 東京都世田谷区弦巻1-20-14
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グランフィールの取付け(FLORA フローラ)

flora piano
FLORA(フローラ)ピアノにグランフィールを取付けました。
ピアノそのものは45年ほど経過していて
細かな部分の修理、調整は必要ですが本体はまだまだ現役です。
フローラピアノ

グランフィールの取付けに際しては
アクションをしばらくの間、お預かりしての作業になります。

レペティションスプリング
アクションに新たに搭載されるのが
レペティションスプリング
(グランドには元々付いていますが、アップライトには付いてない部品)

レペティションスプリングの追加により、グランドピアノ並の
トリルや連打がアップライトで可能になります。
鍵盤底面での適度な抵抗感が得られ
コントロール性が向上し豊かな演奏表現が可能になります。

ドロップスプリング
もう一つ新たに取付けられるのが
ドロップスプリング

グランドピアノではドロップスクリューですが
これをドロップスプリングとする事で
ハンマーの弦離れを加速させ豊富な高次倍音を発生させる機能を併せ持っています。
その結果、グランドと比べ劣化してしまっているアップライトの響きが
グランドピアノのような華のある響きとなります。

ハンマーバット加工
ハンマーバット加工。

高速トリルや連打を実現するために
ハンマーのバットに一手間加えます。

センターピン交換
バット加工する為にハンマーアッセンブリーを外しますが
丁度良いタイミングですので
バットフレンジのセンターピンも88本全て交換しました。
中音セクションはシャンクが左右にブレるくらいスカスカになっていて
最低音部と最高音部にはスティックが見られる状態でした。
バットフレンジは高級感のあるタッチを造るために若干のトルクを持たせます。
タッチが重くならないギリギリのラインでトルク調整しました。
スティック防止の潤滑処理もしてあります。

ハンマー整音
そしてハンマーアッセンブリーが取り外されているこの状態で
ハンマー整音の下処理を行います。
ハンマーに針を下入れした後
崩れたハンマーの形をファイリングで整え
倍音が出やすい形に整形しておきます。
レンナーハンマーなので扱いやすいです。

その他、平行して行ったのは
ペダルロッドブッシングがダンパー、ソフト共に
劣化していたので新しい物に交換。
ウィペン、ジャック、ダンパーのセンターピンを全て潤滑。
ダンパーレバーとレバースプリングの接点の潤滑。
ジャック頭の奥側から角にかけて潤滑。
ダンパースプーンの潤滑。
ダンパーロッドの磨き直し。
アルミハンマーレールの鏡面仕上。

グランフィールパーツの取付けとアクションの調整が済んだら
お客様のもとに納品して、本格的な調整を。

鍵盤ならし、あがき
鍵盤は「ならし」、「あがき」共全体に深めで
ストロークが多過ぎるので再調整。
整調は一通り全て見直しています。
特にダンパースプーンの掛かりが極端に遅かったので修正しました。
ダンパー総上げもバラツキが多く修正。
そしてレペティションスプリングとドロップスプリングが
演奏時、違和感を感じず最大限機能するように調整。
その他
屋根のロングヒンジの共鳴による雑音対策を施工して
譜面台ヒンジはゆるゆるだったため新品に交換しました。

グランフィール作業完了
調整を終えたら試弾し最終チェック。
フローラピアノはきちんと整音されていれば
特有の「木の音」を奏でますが
このフローラサウンドに豊かな倍音がプラスされ
響きにかなり厚みが増しました。
使用者のお母さんも、側で聴いていて違いに気付いた様子。
弦やハンマー、ましてや響板を換えた訳でもなく
グランフィールの小さな部品達が追加されただけで
ワンランク上の響きになってしまいました。
あらかじめ音域ごとの弱点を補うような下処理を行っているので
相乗効果で最低音から最高音まで元気よく鳴ってくれています。
タッチのほうも、下ろした鍵盤を上げきらない位置での
トリルや連打がグランド同様に再現されています。
フローラのアクションが大柄ですので
レペティションスプリングが無理なく効いてくれています。
ダイナミックレンジはワイドになり
より小さな音が出しやすくなっています。
子供さんの取り組む曲にも次第にトリル、連打が
出てくるようになってきたとの事で、
これでしっかり練習していただければ
本番のグランドでも違和感なく演奏出来る筈です。
アップライトピアノにグランドの響きとタッチを実現する
グランフィールに関しては以下もご参考にどうぞ↓
http://www.piano-tokyo.jp/granfeel.html

 

渡辺ピアノ調律事務所
〒154-0016 東京都世田谷区弦巻1-20-14
E-mail  info@piano-tokyo.jp
url  http://www.piano-tokyo.jp/
weblog  https://www.piano-tokyo.jp/blog/

タッチウェイト調整の研修会

研修会
中村さんのタッチウェイト調整の研修会へ。

タッチウェイト調整工具
これまで不明瞭だった
スタンウッドさんの等式への理解が深まりました。
今後のタッチウェイト調整は
多角的に調整する方向になっていきそうです。

 
渡辺ピアノ調律事務所
〒154-0016 東京都世田谷区弦巻1-20-14
E-mail  info@piano-tokyo.jp
url  http://www.piano-tokyo.jp/
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