C3Bの鍵盤の横振れ修正や白鍵貼り替えなど
オーナー様はピアノの先生。
何年も前から鍵盤のガタ(左右のぶれ)が酷いので
修理をオススメしてあったのですが
ようやく重い腰を上げ直すことになりました。
現状の問題点は
- ブッシングクロスがヘタり、鍵盤の横ぶれが酷い
- 象牙調白鍵(象牙ではない)の汚れが酷い
ピアノ教室ということもあって使用頻度が高い為
ブッシングクロスが潰れてしまい
鍵盤手前部分の横ぶれが大きくなり
演奏時、隣の鍵盤と接触し
カチャカチャと雑音が出ています。
鍵盤が左右に暴れるため
打鍵時もフラフラと定まらないタッチになっています。
使用頻度の高い、中音セクションが特にガタガタです。
製番400万台のヤマハのグランドですが
この辺りまでの象牙調鍵盤は
写真のように汚れやすいです。
今回は一般的なアクリ白鍵に交換することになりました。
アクリの白鍵であればメンテナンスも楽で
何年経っても汚れ難く扱いやすいです。
機能面からブッシングクロスの貼り替えをしますが
鍵盤をお預かりするついでということで
白鍵の貼り替えも同時に済ませることになりました。
併せて黒鍵脇の塗装の剥がれも
黒鍵専用塗料を使い塗り直しておきます。
ブッシングクロスを張り替えたら
専用のコテと工具でクリアランスを調整します。
0.5mmくらいでいいのですが
使用状況を考え0.3mmと少しタイト目にしておきました。
スティックを起こさないギリギリのところにしておきます。
88鍵が同じ隙となるよう慎重に調整します。
鍵盤の横ぶれが無くなりカチッとしたタッチになりました。
白鍵は真っ白に。地味に木口も交換してあります。
黒鍵の塗装の剥がれも無くなりました。
お客様に仕上がりを確認して頂きます。
「真っ白!」「ガタガタしない」
とOKを頂戴しました。
因にこの製番の黒鍵は
表面がテカテカしてくるのですが
白鍵がアクリになって艶があるので
黒鍵のテカリも気にならなくなりました。
鍵盤の横ぶれやガタが大きいと感じる方は
ブッシングクロスの状態を
一度、調律師さんに確認してもらっては如何でしょうか。
C3Bの鍵盤の横振れ修正や白鍵貼り替えなど@東京都府中市
渡辺ピアノ調律事務所
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2015年3月8日 | カテゴリー:ピアノ修理