古いピアノですが低音の響きが籠っています
低音の弦(巻線)が俗にいう「ボン線」状態になっているかもしれません。
ピアノの屋根を開けて弦を見て頂けると分かりますが
中音と高音は普通の弦(芯線)が張られていますが
低音には芯線の上に銅線を巻いた「巻線(まきせん)」が張られています。
なんらかの理由で巻きがキツく締まった状態になると「ボン!」と詰まった音色がするようになります。
正常な巻線はビーンと巻線特有の華のある響きがします。
いくつかの方法で応急処置をすることで
ボン線状態から復活する場合もありますので
ひとまず何らかの処置をしてみるのも良いですが
正式には新しい巻線に張り替えるのが正しい修理です。
因にボン線とは逆に巻きが緩くなって
シャーン!とシンバルのような耳障りな音が混じるようになるのを、俗に「ジン線」と言います。