タッチウエイトマネジメント(Nakamura Touchweight Management)は
鍵盤の静的な重さ(バランスウエイト)と動的な重さ(慣性モーメント)の両方を考慮し
お客様が希望するタッチに近づくよう鍵盤からアクションまでを調整します。
音色は凄く気に入っているんだけど鍵盤がもう少し軽ければとか、
逆にあと少し鍵盤が重くて弾き応えのあるタッチだったら等、
心当たりのある方も多いのではないでしょうか。
鍵盤の重さ(タッチウエイト)は
各々の技量、パワー、体格、好んで弾く曲調などにより
弾き手によって感じ方は違ってしまうものです。
メーカー出荷時の状態で
運良く好みのタッチのピアノだった場合はラッキーですが
必ずしも皆がそうではありません。
不運にも今お使いのピアノのタッチに満足いかない点があるならば
そのままの状態で弾き続けても楽しくないですし
最悪の場合を手を痛めてしまいかねません。
お使いのピアノが満足出来るタッチとなるよう
タッチウエイトマネジメントによる調整・改良をご提案いたします。
タッチウエイトマネジメントでは
はじめにピアノの現状を把握するために
主に鍵盤からアクションまでのデータの採寸を行います。
次に収集したデータを元に、現状の問題点の把握、
改善策を表計算ファイル等を使いシミュレーションします。
そして試行結果を元に具体的に調整が必要な部分に手を入れていき
最善のタッチが得られるよう作業していきます。
以下はタッチウエイトマネジメントの作業の一部になります。−−−−−−−
データの採寸
各部の重さや寸法、テコ比率など、
サンプルキーもしくは全鍵に渡ってデータを採集します。
データの分析と改善策の試行
スタンウッドさんの平衡等式を利用したシミュレーション、
3要素関連表による現状と問題点の把握、
連動する慣性モーメント(鍵盤)計算表とフロントウエイト比較表により
目標とするフロントウエイト値と慣性モーメント値を求め、
最善のバランスウエイト値と換算慣性モーメント値となるよう試行します。
実際の作業
ハンマーストライクウエイトの増減量、
テコ比率の変更(SR、AR、ギアレシオ)、
フロントウエイト調整及びバランスウエイト基準の鍵盤鉛調整など
複数の作業を組み合わせて目標のタッチとなるよう調整していきます。
鍵盤が重くて手や腕が疲れてしまうのでもう少し軽くしたい、
逆に鍵盤が軽すぎてコントロールし難いのでもう少し重く弾き応えが欲しい、
これまでにタッチの調整を頼んでみたけどあまり変わらなかった等、
鍵盤の重さ(タッチ)でお悩みの方、タッチを変更したい方々にオススメの作業です。