ピアノの調子が悪いが中古を買ったからしょうがない?
中古だからダメなんて事はまずありません。
むしろ古いピアノのほうが、木やフェルトなどの材質が、最近のピアノより上質だったりすることがあるので、少しの調整で見違えるような音のピアノになる事があって作業していて驚くことも多いです。
とくに昭和に造られたピアノは、現行のピアノより暖かみのある「木の音」のするピアノが少なくないです。
世界的にも、年々ピアノの品質が低下していることが懸念されています。
良質の木材の確保が困難になりつつあることや、コストダウン、製造技術の低下など、様々な要因が重なっているようです。
家電製品などは、新しいもののほうが快適で性能もあがり、消費電力も少なく等々、快適になる傾向がありますが、楽器(アコースティック楽器)においては新しいものが必ずしも良いものであるとは言えないのです。
その為、古いピアノを修理・再生(完璧なオーバーホール)して、再度息を吹き込み蘇らせるという動きが少しずつ増えてきています。
何故なら下手な新品よりも、古いピアノのほうが良い音色のピアノになってしまう事が少なからずあるからです。
もしあなたの家に埃をかぶって使わないピアノがあるなら、邪魔だから処分しようなんて思わないで下さい。
古いピアノはむしろ良いピアノである可能性があるのです。
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The author is Masami Watanabe