調律師さんが調律中に弦を切りましたが下手なのでしょうか?
「調律師さんが弦を切った」という見方も分からなくはありませんが、断線はあくまでも不可抗力、「事故」です。
切れる時は誰が調律しても切れます。
特に長年調律をしていないピアノを10年(20年、30年以上)ぶりに調律する場合などは、断線してしまうことがあります。
定期的に調律をしているピアノと違い、チューニングピンを回す量も多くなり、弛んでしまった弦を急激に張っていかなければなりませんので、調律中はむしろ、もっとも断線に出くわしやすいかもしれません。
弦自体が経年変化で劣化していたり、僅かな傷、ベアリング付近での弦の渋滞などがある場合も断線の原因となります。
先に述べました通り断線は事故ですから、新品ピアノでも切れることが稀にあります。
新車が納車されてから初めてのドライブで、パンクすることだってあるでしょうし、中古車でも何年もパンクしない事も多々あるでしょう。
弦を張っている楽器にとって断線はつきものです。
また弦は消耗品であるということをご理解ください。
調律を勉強中の学生が最初の半年くらいに断線を経験することはありますが、日々調律をしている現役の調律師の技術的な問題で断線することは考え難いです。
関連リンク : ピアノ調律とは?
The author is Masami Watanabe